防音材選びをする上で多くの方が迷ってしまうポイントで、「防音・遮音・吸音の違いがわからず、どれを選んでよいかわからない」ということがあります。騒音や周りの環境によって最適な防音材が変わりますので、防音・遮音・吸音の違いや防音材選びで知っておきたいポイントについてチェックしてみましょう。
騒音対策で効果を発揮する「防音材」は、人が不快に感じる音を防ぐことで防音する事ができます。
音を防ぐ方法には大きく分けると「遮音」と「吸音」という種類があります。
防音材を扱うメーカーによっては遮音に特化した防音材、吸音に特化した防音材、両方の性能を兼ね備えている防音材があるので、防音材を選ぶ際は必ず対応できる防音の種類も確認してみてください。
遮音とは、空気中を伝わる音を跳ね返すことで遮断し、外へ音が漏れないようにすることです。
手軽に騒音対策をしたいという方におすすめなのがこの遮音で、伝わってくる音の大きさが、小さくなるほど遮音性能が高いという評価となります。
遮音材は、外に漏れる音が小さくなるほど遮音性能が高いということになりますが、音を跳ね返す性質上、室内で音が反響・反射しすぎてしまうというリスクもあります。音が反響・反射しすぎることも騒音の元となってしまいますので、遮音材で騒音対策を行う場合には注意が必要です。
吸音とは、音を吸収することで音漏れや反響・反射を防ぐ方法です。吸音材には無数の小さな穴が開けられており、その穴に音が入り込むことで音が吸収され、防音ができるという仕組みです。しかし、吸音性能を上げすぎると、逆に音が響かなくなりすぎてしまうので、ちょうどよい対策をすると良いでしょう。
防音材選びでよく目にする「透過損失」は、遮音性能を指します。防音材で防音される前の「入射音」より、防音材を通った後の「透過音」の差が大きくなるほど防音性能がよいということになります。そのため、防音材選びの際に透過損失もしっかりチェックしましょう。
画像引用元:防音防振ネット(https://bouon-boushin.net/sound-absorbing-material/)
吸音材では「吸音率」も大切です。
吸音率は上記のようなグラフで示されており、グラフの波が高い程性能が良いということになります。グラフの左右では低音域・高音域を示しているため、グラフでは高音域の吸音に強いということがわかります。騒音の音域に合わせた吸音材を選ぶためには、グラフの見方を知っておくと良いでしょう。
防音力の高い防音材メーカーをお探しの方へおすすめ!①防音材の品質で第三者機関から受賞されている、②対応できる周波数や騒音レベルの数値測定をし、それを公表している、という2つの基準から、防音材メーカー3社を厳選しました。それぞれ、得意な建物別に分類してご紹介します。
【選定基準】
2021年12月16日(木)時点、Google検索で「防音材 メーカー」で上位表示していた52社から、「防音材の品質について受賞歴(※)」があり、「対応できる周波数や騒音レベルの数値測定を公表」しているメーカーの中から選定。
「受賞歴」「数値測定を公表」しているメーカーの中ではそれぞれ…
・静科:19つのラインナップを揃え、一番製品のバリエーションが多く、対応範囲が広い
・ユニックス:大型公共施設の事例掲載が最多(2021年12月16日(木)時点)
・日鉄神鋼建材:道路・鉄道に特化した防音材のラインナップ
(※)防音材の品質で第三者機関から受賞されている(デザイン受賞は除く)