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工場の防音

騒音規制法とは?

騒音問題は時代の流れとともに変化してきたため、騒音を規制する法律やルールがさまざまに存在します。その中で騒音規制法は、国民の生活や健康を守るために、国が定めた法律です。工場や建設現場で発生する騒音や、深夜に発生する騒音などについて、必要な規制を行うとともに、許容限度を定めています。

近隣との騒音トラブル

騒音トラブルは、年々増加しています。特に、コロナ禍以降の在宅ワークの普及によって、騒音を気にする人が増えているようです。工場ではさまざまな機械が常に稼働しているため、機械の稼働音やモーター音、送風機や排気ダクトといった外部設備の音などに注意が必要です。

屋外の対策

屋外での防音対策に有効なのが、防音壁・遮音壁(しゃおんへき)です。道路、鉄道、工場、屋上機械設備など、騒音を発生する施設を吸音性の高い壁で囲うことで、騒音と認識されるような大きな音を、不快に感じない程度まで和らげることができます。

適した防音材は? 

防音壁を設置する際は、回折の距離を大きくするため、壁の高さを高くすることはもちろん、壁の内側の吸音性能を上げることが大切です。できるだけ音源に近い位置に設置し、壁の両サイドからの廻り込む音、防音壁を透過する音にも対応できるようにしましょう。せっかく防音壁を設置しても、雨風などで劣化すると吸音性が低下するので、劣化しにくいもの、耐火性・防水性がある素材がおすすめ。具体的には、鋼製、セメント板、アルミ製などが適しています。

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騒音でのトラブルでお困りの場合や、トラブルを未然に防ぎたい場合には、防音材での対策を検討してみるのはいかがでしょうか?
当サイトでは、高品質な防音材を提供するメーカーを紹介しているので、気になる方はぜひ、チェックしてみてください。

騒音の苦情知らず!高品質な防音材メーカー3選

騒音の苦情の対象になりやすい工場とは?

工場は機械や道具を使ってモノづくりを行う現場である以上、目的物の製作過程で、大なり小なり騒音を発生させざるを得ません。ただし、すべての工場が騒音の苦情の対象になるわけでもありません。騒音が小さめであっても住宅地が近ければ苦情の対象となることもあり、逆に騒音が大きめであっても工場エリアであれば苦情の対象となることはないでしょう。

騒音の大きさや工場の立地などによって苦情の件数は異なるものの、やはり苦情の対象となりやすい工場は、主に外部に大きな音漏れのする工場や不快な音を出す工場となります。
環境省の調査によると、もっとも苦情件数の多い工場が、金属加工機械を有する工場。次いで苦情件数の多い工場が、空気圧縮機・送風機を有する工場です。
これら2つの工場を合わせると、工場への全苦情件数の約7割を占めます

ただし工場の中には、騒音を抑えることが困難な設備(金属加工機械など)を持つ工場もあります。そのような工場においては、基本的に、工場の建物の防音性能を高めるしかとるべき方法がありません。

工場にある騒音の発生源

金属加工機

金属加工機は、金属を加工する金属の機械を言います。金属で金属を加工をする以上、それぞれがぶつかった際の音は著しく、かつ多くの人にとって耳障りな音となります。騒音規制法では11種類の金属加工機(特定施設)を規制対象としています。

プレス機械

大規模な工場だけではなく、小規模な工場でも広く使用されている金属加工機の一種がプレス機械。加圧方式の違いにより、機械プレスと液圧プレスの2種類があります。加圧時の金属音が騒音の発生源となります。

プレス機械から1mの地点における騒音レベルは100dbを超えることもあるため、騒音対策は必須となりますが、プレス機械自体の音を抑えることは不可能なので、現状では防音カバーの設置や建物の遮音性能の向上に頼る形となっています。

せん断機

せん断機とは、対となる2つの刃で金属を切断する機械のこと。刃の形により、直刃式と丸刃式に大別されます。金属の切断音が騒音の発生源となります。

プレス機械と同様、せん断機の音源を抑えることは不可能ですが、工場建物の吸音・遮音対策を行うことで、高い音源効果が期待できます。

鍛造機

鍛造機とは、熱した金属に衝撃を加えることで金属形成を行う機械を言います。エアードロップハンマーとエアーハンマーの2種類に大別されます。金属を叩く際の打音・落下音が騒音の発生源となります。

鍛造機から1m離れた地点での最大騒音は110db以上になることもあるため、何らかの騒音対策は必要なものの、鍛造機自体の騒音を抑えることはできません。現状、防音カバーや工場建物遮音・吸音対策に頼る状況です。

空気圧縮機及び送風機

空気圧縮機・送風機とは、空気に圧力を加えてあっそうする機械の総称。工場だけではなく社会のあらゆる場所で使用されています。圧力を高める方式の違いにより、ターボ型送風機と容積型圧縮機の2種類に大別されます。

機械から1mの位置における騒音レベルは、ターボ型送風機も容積型圧縮機も、ともに100db以上。昨今では、機械そのものの音源対策も進んでいます。

木材加工機械

木材加工機械には多くの種類がありますが、とりわけ大きな騒音を発する機械が、帯の子盤・丸のこ盤・かんな盤の3種類。いずれの機械も金属加工機械に比べて高回転で作動するため、高周波域の大きな騒音を発生させます。

機械から1mの位置における騒音レベルは100db以上。ただし、機種によって空転時の騒音レベルにばらつきが見られることから、騒音対策としては、なるべく騒音の小さい機種を購入することが大切です。

印刷機械

印刷の方法は、凸版、凹版、平版の3種類に大別されますが、現在もっとも広く採用されている方法が平版オフセット印刷です。機械を作動させているときの機械音、作動音、ギア音、モーター音などが騒音の発生源となります。

金属加工機械や木材加工機械に比べると、印刷機械の騒音はやや低め(最大100db弱)です。ただし、低めとは言え住宅地に隣接した地域では、その騒音が苦情の対象になることもあるため、対策が必要になることもあります。現状、建物の遮音性能向上以外に有効な対策はありません。

工場内騒音トラブル(労働環境の改善)

工場や事業所内で作業をする作業員に配慮した防音対策も大切です。大きな音のする機械に囲まれて作業を続けることで、難聴になるリスクがあるだけでなく、警報ブザーが鳴って聞こえないなどの危険性もはらんでいます。また、心身ともに疲れたり、障害が出るなど、深刻な事態を招く恐れもあります。

音源元対策

音源元対策とは、音を発生する機械などに直接防音対策を施すことです。組み立て式防音ボックスを導入したり、機械の外装板の振動を抑えたり、機械を置いている床の基礎部分に防振ゴム、防振バネで補強工事を行ったりします。対策をしっかり行うことで、工場内の騒音レベルを下げ、作業環境の改善を行うことが可能です。

適した防音材は?

工場や事業所内に設置する防音材は、消防上の観点からも不燃素材がおすすめです。断熱材としても住宅や施設などで多く用いられているグラスウールや、扱いやすいウレタン素材、制震機能に優れたゴムなどが多く扱われていますが、有害物質を発生しないか、場所を取らないか、湿気に強いか、などにも注目して選びましょう。

工場内全体の対策

音源元対策で効果が見られない場合、そもそも音源対策が難しい場合は、工場・事業所の天井、外壁、間仕切壁などへ遮音材を貼ったり、防音パネル・屋内防音壁を建てるなど対策を行います。搬入口や人の出入り口、窓や換気口なども二重構造にすることで、より効果を期待することができるでしょう。

適した防音材は?

高音域への対策としては、吸音材を壁に貼り付けるのがおすすめです。低音域への対策ではスペースが必要となるため、吊下げるタイプの吸音板などが適しています。屋内で使用する防音材は、不燃素材であるか、有害物質を発生しないか、などとともに、断熱性や耐久性、薄さなども注目して選びましょう。

編集チームまとめ

工場の騒音対策では、屋外・屋内それぞれで対策を行う必要があります。騒音対策は近隣へのクレーム対策だけでなく、作業員の健康を守るためにも必要不可欠です。クレームや健康被害が発生する前に、工場内で騒音チェックをして、できることから対策を行いましょう。

騒音の苦情しらず!
高品質な防音材メーカー3選

防音力の高い防音材メーカーをお探しの方へおすすめ!①防音材の品質で第三者機関から受賞されている、②対応できる周波数や騒音レベルの数値測定をし、それを公表している、という2つの基準から、防音材メーカー3社を厳選しました。それぞれ、得意な建物別に分類してご紹介します。

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