工場など騒音レベル(DB)が高い環境は、適切な防音対策を施さなくてはなりません。適切な防音対策を施すカギは「騒音レベルに合った防音材を選ぶこと」なので、騒音レベルについてしっかり理解することが大切です。あわせて管理区分など知っておきたいポイントについて解説します。
防音材の性能表記に「騒音レベル(Db/デシベル)」という表記があります。これは、音の大きさを表すもので、数字が小さいほど音が静かで、数字が大きくなるほど音も大きくなります。
騒音レベルは図書館の中は40Db、犬の鳴き声は90Dbという目安です。人がうるさいと感じる騒音レベルは、チャイムの音や普通の会話の目安と言われる60Dbより大きい音と言われています。
工場などで騒音対策を行う場合は、「管理区分」についてもしっかり理解しておく必要があります。管理区分とは、工場などで作業をする上での作業環境を表すもので、従業員のことを考えると、第1管理区分を目指したいところです。大一管理区分は工場内、従業員のそばそれぞれ85DB以下の場合を指します。
防音材を選ぶ際に「騒音レベル」という観点で大切なポイントについて解説します。
防音材を使用することで、実際にどのくらいDBが下がったかという実例を提示しているかをチェックしてみましょう。設置する場所は実例と同じ環境ではないものの、実際の数値を示しているため、信頼できる数値として参考にすることができます。
遮音性が高いと言われる素材はコンクリートですが、コンクリートのことを防音材というメーカーがあるのも事実です。コンクリートは分厚いことから防音設計としては使いづらいですよね。そのため、防音設計がしやすい「防音材」を選択することをおすすめします。
防音材の防音性能として記載されている数値は、「自社測定」で得られた数値と、「第三者測定」で得られた数値があります。自社測定の数値を掲載している場合は、なるべく良い数値が出るような環境で測定しているケースが多いのが事実です。そのため、第三者社公的機関による測定方法を掲載しているメーカーの防音材の方がより公平で信頼できる数値と言えます。
防音力の高い防音材メーカーをお探しの方へおすすめ!①防音材の品質で第三者機関から受賞されている、②対応できる周波数や騒音レベルの数値測定をし、それを公表している、という2つの基準から、防音材メーカー3社を厳選しました。それぞれ、得意な建物別に分類してご紹介します。
【選定基準】
2021年12月16日(木)時点、Google検索で「防音材 メーカー」で上位表示していた52社から、「防音材の品質について受賞歴(※)」があり、「対応できる周波数や騒音レベルの数値測定を公表」しているメーカーの中から選定。
「受賞歴」「数値測定を公表」しているメーカーの中ではそれぞれ…
・静科:19つのラインナップを揃え、一番製品のバリエーションが多く、対応範囲が広い
・ユニックス:大型公共施設の事例掲載が最多(2021年12月16日(木)時点)
・日鉄神鋼建材:道路・鉄道に特化した防音材のラインナップ
(※)防音材の品質で第三者機関から受賞されている(デザイン受賞は除く)