毎日何気なく見ているテレビですが、実は音漏れをしていて、周囲の人の迷惑になっていることも考えられます。
自宅のテレビの音漏れは大丈夫かどうか、どんな防音対策をほどこせばいいのか、ここでは詳しく説明しています。
音の大きさは、dB(デシベル)という単位で表されます。
一般的なテレビの音量は60dB。大音量でも70dBぐらいです。
小さな声で会話するのが50dBと言われていますから、テレビの音は人が会話するときの声と同程度だと考えられます。
テレビの音量は楽器などと比べると大きくはありませんが、壁が薄かったり、窓を開けていたり、また周囲の反響音によっては近隣の人が迷惑に感じることもあります。
会議室のような部屋に設置されているテレビの音が気になったのであれば、思い切って隣室や近くで仕事をしている人に確かめてみましょう。
何かしらのタイミングで顔を合わせたとき、挨拶がてら「テレビの音、うるさくないですか?」と質問すると自然に会話できます。
また、挨拶することで交流ができ、テレビによる騒音トラブルをなるべく防ぐことにも役立ちます。
隣室の人となかなか交流できない場合には、テレビをつけたまま部屋の外に出て、音漏れをチェックするという方法もあります。このとき、ドアや窓は必ず締めるようにしましょう。
ただし、音漏れしなかったとしても、テレビの音が壁を伝って隣の部屋に聞こえているということもあり得ますので、あくまでひとつの目安として捉えてください。
一軒家や、マンションやアパートの部屋が複数ある場合で隣室の音漏れが気になる場合、チェックするのは簡単です。
テレビをつけたまま、隣の部屋に入ってみましょう。その際は、ドアを閉めることを忘れずに。
仮に隣の部屋からテレビの音が聞こえているのであれば、音漏れしています。
テレビの音は楽器などに比べるとまだ小さいほうですので、家具の配置を変えるなど工夫次第で防音対策できることがあります。
騒音は壁を通して伝わりやすく、隣室側の壁に背の高い棚などの家具を置くことで音漏れを防ぐことができます。
本棚・食器棚など、ものがたくさん詰まっている家具のほうが効果的です。
意外かもしれませんが、外付けのスピーカーを使用することも防音対策になります。
テレビは壁際に設置されている家庭がほとんどです。そうするとテレビ画面の両端や下に備え付けのスピーカーも、壁際に位置してしまいます。
壁に近いと音が伝わりやすいので、外付けのスピーカーを購入し、なるべくテレビから離れた場所に設置したり、壁とは反対側を向くにようすると防音対策として有効です。
また、テレビを見ている人の近くにスピーカーを置くことで、テレビの音量も小さくて済みます。
テレビの配置を変えるのが難しかったり、見る部屋に適当な大きさの家具がない場合は、壁に防音シートを貼るのがお手軽な防音になります。
吸音シートや遮音シートなどの名称で呼ばれ、その名の通り音を吸収したり、遮る効果を持っています。
デザイン性に優れた防音シートも販売されているので、部屋の雰囲気に合わせて選んでみてください。
テレビ会議システムの音響改善事例です。
テレビモニターを使った会議を行う場合、こちらの会議室では過度な反射音が邪魔になっていました。
そこで、反響音を抑えるため、壁面に吸音パネルを設置することで、テレビ会議をしやすい環境へと改善されています。
吸音パネルは壁の白と同系色で、同じサイズのパネルを並べることで違和感なくデザインに溶け込んでいます。
参照元:アコースティック・アドバンス(https://www.acoustic-advance.co.jp/use/office/teleconference.html)
来客との打ち合わせの際、より会話を聞き取りやすくする目的で、会議室に吸音パネルが設置された事例です。
こちらの吸音パネルにはオリジナル印刷をほどこすことができます。写真やイラストなど、その部屋の用途や雰囲気に合わせて変えられるのがたいへん便利。
大勢の人が集まるオープンスペースにも取り付けられていますが、そちらも吸音パネルとは気づかれないほどおしゃれです。
参照元:野原ホールディングス株式会社(https://nohara-inc.co.jp/news/information/2122/)
テレビの音は、騒音の中では大きな部類ではないため、工夫しだいで音漏れを防げることを覚えておきましょう。
しかし、もしもテレビを視聴する際、こうした音漏れがどうしても気になって楽しめないという場合は、防音工事を専門に扱っている業者などに相談するというのもひとつの手段です。
防音工事後は、ヘッドホンなど使わず、何の気兼ねもなくテレビを大音量で楽しみたい人にとって満足の行く環境になるのではないでしょうか。
防音力の高い防音材メーカーをお探しの方へおすすめ!①防音材の品質で第三者機関から受賞されている、②対応できる周波数や騒音レベルの数値測定をし、それを公表している、という2つの基準から、防音材メーカー3社を厳選しました。それぞれ、得意な建物別に分類してご紹介します。
【選定基準】
2021年12月16日(木)時点、Google検索で「防音材 メーカー」で上位表示していた52社から、「防音材の品質について受賞歴(※)」があり、「対応できる周波数や騒音レベルの数値測定を公表」しているメーカーの中から選定。
「受賞歴」「数値測定を公表」しているメーカーの中ではそれぞれ…
・静科:19つのラインナップを揃え、一番製品のバリエーションが多く、対応範囲が広い
・ユニックス:大型公共施設の事例掲載が最多(2021年12月16日(木)時点)
・日鉄神鋼建材:道路・鉄道に特化した防音材のラインナップ
(※)防音材の品質で第三者機関から受賞されている(デザイン受賞は除く)