「近隣の物流センターからの騒音がひどいため、直接企業さんへ電話しました。その日は騒音がなくなりましたが、翌日からはまた同様の騒音が…。市の方に訪問調査していただき、市の指導のもと対策していただけることになったのですが、10月後半になった現在も騒音は続いています」
「朝から騒音。引っ越し前にもっと調べておけばよかったのですが、借りているアパートの隣が小さな物流倉庫?のようなものだったらしく、朝の6時前後からコンベアーを動かす音、トラックに荷物を投げ込む(?)ような音、従業員さんの会話の声などが響き渡ります」
物流倉庫では、トラックの出入りによる走行音や、フォークリフトなど機械の稼働音により、騒音トラブルやクレームを招く恐れがあります。工場内の機械が騒音源である場合は、機械自体を囲うことで対策を取ることができますが、物流倉庫の機械やトラックは、その作業やメンテナンス上、囲うことがほぼできないため、騒音対策は非常に難しいのが現状です。
荷物の仕分けや積み卸しなどで大きな音が発生する屋内では、機械自体に制振シートを貼る・床に防振材を敷き込む、パーテーションなどで騒音が発生する場所を囲む、倉庫内の壁面に吸音材を貼りって反響音を減らすなど、さまざまな対策が必要です。 注意したいのは、防火対策。不特定多数の人が利用する倉庫は「特殊建築物」であり、防火の基準が厳しく規定されています。倉庫内の防音対策には、防火性の高い防音材を採用しましょう。
物流倉庫では、トラックの出入りとともに、早朝から深夜まで長時間自動車が停車していることによるエンジン音、排気ファンや空調設備の稼働音なども騒音の原因となっています。対策としては、防音壁の設置が有効です。建物などを取り囲むように設置すると遮音効果が期待できます。
また、排気ダクトや屋外発電機など屋外設備には吸遮音パネルを設置するのもおすすめ。いずれも屋外に設置するため、耐水性や耐久性のある製品を使うことが大切です。
冷蔵庫用大型室外機の設置場所が敷地境界線に近く、遮音材を使用した防音壁を設置したものの、騒音が解決できなかったため、騒音測定の上で新たな防音対策を施したいとお問い合わせを頂きました。新規防音壁を設置後、再度敷地境界線での測定を行った結果50dB以下に。-20dBの低減を行うことができました。
参照元:株式会社静科
倉庫の騒音対策では、囲い込めないトラックのエンジン音、屋内・屋外設備の音をどのように低減させるかがポイントです。騒音対策をしっかり行えば、近隣住民からのクレームに悩まされることなく、スムーズに作業を行うことが可能。さまざまな方法や製品があるので、できることから対策を行いましょう。
防音力の高い防音材メーカーをお探しの方へおすすめ!①防音材の品質で第三者機関から受賞されている、②対応できる周波数や騒音レベルの数値測定をし、それを公表している、という2つの基準から、防音材メーカー3社を厳選しました。それぞれ、得意な建物別に分類してご紹介します。
【選定基準】
2021年12月16日(木)時点、Google検索で「防音材 メーカー」で上位表示していた52社から、「防音材の品質について受賞歴(※)」があり、「対応できる周波数や騒音レベルの数値測定を公表」しているメーカーの中から選定。
「受賞歴」「数値測定を公表」しているメーカーの中ではそれぞれ…
・静科:19つのラインナップを揃え、一番製品のバリエーションが多く、対応範囲が広い
・ユニックス:大型公共施設の事例掲載が最多(2021年12月16日(木)時点)
・日鉄神鋼建材:道路・鉄道に特化した防音材のラインナップ
(※)防音材の品質で第三者機関から受賞されている(デザイン受賞は除く)