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ドア

ドアの音はどれぐらい?

集合住宅で注意したいのが、生活音です。その中でもドアを開け閉めする音が気になるという方は、意外に多くいます。隣の家や上の階の部屋のドアの音が気になる…という場合、自室のドアの音も漏れている可能性が高いでしょう。

ドアの音は、ゆっくり閉めれば大きな音はなりません。騒音レベルで言うと60dB程度。流しに水を流す音や目覚ましのベルの音など、日常音程度のレベルです。

しかし、つい勢い良く閉めてしまったり、風の勢いでバタンと閉まったりすると、木枠にドアが当たる音が大きく響くことがあります。滅多にあることではないですが、ドアの音が原因で家族間や近隣とのトラブルに発展することもあるので注意が必要です。

ドアの開閉音がうるさい原因と対処方法を知って、しっかりと対策をしましょう。

ドアの開閉がうるさい理由

ドアクローザーがない

ドアが閉まるスピードを遅くし、木枠にあたる衝撃を抑えるのがドアクローザーです。ドアクローザーはバネの力を利用して、ドアをゆっくり閉めてくれます。扉にドアクローザーがついていないと勢いよくドアが閉まってしまい、音を抑えることができません。

玄関扉などにはドアクローザーがついていることが多いですが、居室にはついていないタイプも多いので、注意して開閉する必要があります。

ドアクローザーの劣化

ドアクローザーがついていても劣化していてうまく作動しなかったり、故障していたりすると、本来の性能を発揮できずに開閉時に大きな音が出てしまいます。ドアクローザーが劣化する理由の一つは、経年によるものです。長年劣化していると部品が摩耗してしまい、効果を発揮できなくなってしまいます。ドアクローザーの寿命は10年前後です。使用に不具合を感じた時は、交換することをおすすめします。

また、早く閉めるために無理にドアを閉めることを繰り返すと、内部の部品に負担がかかり故障の原因になります。本体の速度調節弁についても、適切に調節をしないと、油が漏れてバネの効果を発揮できなくなってしまいます。

クッション材の有無も関係する

ドア枠にクッション材があれば、ドアが勢いよく閉まっても音の響きを抑えてくれます。どくに玄関ドアは金属でできているため、クッション材がないと大きな音が出やすいので注意が必要です。

クッション材はゴムでできているため、劣化すると固くなり効果を発揮できません。ドアにクッションがあったとしても、劣化している場合はドアの開閉により大きな音が出やすいです。

クッション材は音漏れを防ぐ以外にも、冷暖房の効率化や虫の侵入を防ぐためにも効果的です。

蝶番のズレや油切れ

ドアとドア枠を固定する蝶番がズレていたり劣化していたりすると、ドアの開閉時に摩擦音が発生することがあります。ドアを開け閉めして音が鳴るときは、可動部分の油切れも考えられます。その場合は蝶番に油を指し、滑りを良くしてください。

油が垂れるとシミになってしまうので、ドアや壁についた油はきれいにふき取りましょう。

ドアからは音が漏れやすい

床や壁に隙間があるから

ドアには必ずすき間があります。ドアのすき間は室内の換気ができるように配慮されているためで、1~2cm程度の隙間があえて作られているのです。ドアに隙間がなく完全に密閉された部屋を作ると、空気の入れ替えができません。新築住宅ではホルムアルデヒドなどによるシックハウス症候群の恐れもあり、換気できる環境づくりは大切なのです。換気のために窓を開けると、花粉やPM2.5の侵入が気になるという方も多いでしょう。そういった場合、ドアのすき間は部屋の空気を動かすためにも重要な役割を担ってくれます。

ドアの下部分だけでなく、蝶番の部分などにも隙間は生まれてしまいます。ドアは閉めていても、意外とすき間は多いのです。さらに引き戸の場合、一般的なドアよりも隙間が生まれやすく遮音効果は低くなります。

厚みがないと音が漏れやすい

ドアには厚みが少ないため、遮音効果は高くありません。壁が厚くて音を外部に伝えない場合でも、ドアに厚みがなければ、そこから音が漏れやすくなってしまいます。ドアの防音効果を高めるには、ドアに厚みを持たせることが大切です。防音室ではドアの素材も重視し、厚みのあるものが採用されています。

ドアの防音対策

ドアクローザーの設置

ドアクローザーがついていない場合、ドアクローザーを設置するだけでもドアの閉まる音を防ぐことができます。ドアクローザーの効果でドアがゆっくり閉まるため、大きな音が周囲に響きません。

ドアクローザーを選ぶときは、ドアが閉まるスピードを調節できるものを選びましょう。ドアクローザーの力が強すぎても弱すぎても、ドアをうまく閉めることができないので注意してください。

鉄製のドアや木製のドアであれば、自分でも簡単に取り付けることができます。

ドアクローザーのネジを調整する

ドアクローザーには開閉スピードを調節するためのネジがついています。ネジの数は1~3個ついており、調節ネジが2個あるタイプであればスピードを2段階で調節することが可能です。

ゆっくりドアが閉まるほうが音を抑えることはできますが、玄関ドアの場合、防犯面で良いとは言えません。閉まるスピードが早すぎるとドアクローザーの意味がなくなってしまうので、適切なスピードで閉まるように調節しましょう。

ネジは数ミリずつ回し、細かく調節してください。ネジを回しすぎると油が漏れることもあるので、慎重に行いましょう。

クッション材を交換する

ドアのクッション材が劣化している場合は、クッション材を交換しましょう。クッション材の寿命は10年といわれていますので、10年以上経過している場合は交換を検討してください。

クッション材が粘着テープで貼られている場合、引っ張るだけで簡単にはがすことができます。クッション材はホームセンターなどで購入できます。クッションが厚すぎるとドアが閉まらず、薄すぎると防音効果に期待ができません。クッション材を購入する際は厚みに注意して選びましょう。

テープを貼る

ドアのすき間にテープを張るだけでも、ドアの開閉時の音を抑えることができます。すきまテープはホームセンターや百均で購入できます。手ごろな価格で手に入れることができ、取り付けも簡単です。

すきまテープはあとではがすことができますが、心配な場合は建具を保護したうえで使用してください。

蝶番に注油する

ドアの開閉時に音がするときは、蝶番のオイル切れの可能性があります。オイルが切れているときは、オイルスプレーを吹きかけてみましょう。オイルにはいろいろな種類がありますが、蝶番にはスプレータイプが便利です。ドアを外したりしなくても、吹付けるだけでよいので手間もかかりません。蝶番専用のオイルが売られていますが、なければチェーン用のオイルでも代用できます。

吹きかけたオイルがドアに垂れてきたときは、必ずきれいにふき取りましょう。オイルをそのままにしておくと、シミが残ってしまう可能性があるので注意してください。

ドアを長年使っていると、蝶番のネジが緩んでくることもあります。ネジが緩んでいるときは、少しずつ締めなおしてみてください。

防音ドアを設置する

防音ドアとは、読んで字のごとく音を防ぐ、遮断するためのドアのことをいいます。設置すると部屋の内側の音は外に漏れにくくなり、部屋の外の音は内側に聞こえにくくなります。

音は空気を震わせて伝わるため、これを防ぐためには空気を遮断しなければなりません。普通のドアにはわずかですが隙間があるので、空気を遮断するのは難しく、防音効果の期待はできません。そのため防音ドアは通常のドアにはないゴムパッキンを用いてドアとその枠組みの隙間を埋めることで、部屋の内側と外側の空気が繋がらないようにしています。

防音ドアのメリット

近隣との騒音トラブルを防ぐことができる

近年では近隣トラブルを防ぐために設置する家庭も増えています。防音ドアを設置することで、自分の家の生活音が外に漏れることを気にしなくていいだけでなく、隣家の方の生活音も気にする必要がなくなります。リモートワークなどでより家庭で過ごす時間が増え、音漏れや外部からの音を気にせず集中したいという方にも大きなメリットでしょう。

子育て世代もお子さんの声を気にしなくてすむ

子育て世代の方も、防音ドアは大きな味方です。赤ちゃんの夜泣きはコントロールできるものではないので仕方ないとはいえ、時間も決まっているわけではないですし、すぐに静かにすることもできないので、子育てする側も近隣の方も気になってしまうものです。お子さん自身が自身の足音や声のボリュームを気にし、調節する意識が持てるようになるのもある程度大きくなってからであるため、お子さんがいる家庭には心強い設備となるでしょう。

好きな時間に仕事や趣味を楽しむことができる

音楽や映画鑑賞、お芝居など、大きな音や声を出す趣味を持っているひとは、防音ドアが設置されていれば夜でも朝でも、好きな時間帯に楽しむことができます。勿論外部の音も聞こえづらくなるため、研究職の方や、静かな場所が必要だったり、集中したいというひとにもいいでしょう。近年増えてきた、動画や音声での配信活動をする方にもおすすめです。

防音ドアのデメリット

費用が掛かる

防音ドアは、防音機能が高ければ高いほどドア自体の値段も比例して上がります。音楽用のものなどは100万円以上するものもあります。

ドア自体の価格だけでなく、今あるドアを付け替える場合には設置費用が必要になりますので、検討する際には設置費用も念頭に置いておくと良いでしょう。

重量がある

防音ドアはドア本体も音を通しづらくするため、内部に充填剤が入っていたり、音を通しづらい材質を使用したりするため、通常のドアよりも少なからず重くなります。ご年配の方やお子さんは重くて開けにくいと感じることもあるでしょう。

ドアの「防音材」での対策事例

犬の鳴き声の音漏れ対策

高層マンションにて、玄関から犬の鳴き声が漏れないように対策を行った事例です。玄関ドアには特製遮音パネルをマグネットシートで設置。軽量スチールだったドアにも、スタジオ並みの遮音性能を得ることができました。

隣室からの騒音対策

隣室の方の騒音や奇声が気になるとのことで、雑居ビル事務所の玄関ドアに防音対策を行いました。一般的なスチールドアに気密材を追加。ドアパネルにはマグネットシートを貼り、仕事に集中できる環境を実現しています。マグネットシートなので原状復帰もしやすく、賃貸でも十分な防音対策ができます。

編集チームまとめ

ドアを開け閉めする音やドアのすき間から聞こえる騒音は、意外と気になるものです。ドアの開閉時の音はクッション材を使用したり、ドアクローザーを適切に使用するだけでも大幅に軽減することができます。安価にDIYできる方法もあるので、ドアの音でお悩みの方はぜひ試してみてください。

より効果の高い防音対策を取る場合、専門家に相談するのがおすすめです。防音に特化した専門業者に依頼をすれば、遮音パネルや防音ドアを利用した防音対策を提案してくれるでしょう。

隣家のドアの音が気になると言うときは、自室のドアの音も漏れている可能性があります。ドアの音から近隣トラブルに発展することもあるので、しっかり対策を取りましょう。

騒音の苦情しらず!
高品質な防音材メーカー3選

防音力の高い防音材メーカーをお探しの方へおすすめ!①防音材の品質で第三者機関から受賞されている、②対応できる周波数や騒音レベルの数値測定をし、それを公表している、という2つの基準から、防音材メーカー3社を厳選しました。それぞれ、得意な建物別に分類してご紹介します。

マンション・ビル・商業施設・
⼯場の防音材なら
静科
⼀人静
⼀人静
引用元名:静科(https://www.hitori-shizuka.jp)
     
天井材・壁材・床材・内装材・室外機と幅広いラインナップで騒音源に合わせて対応
複数の受賞歴が物語る、高い遮音性・吸音性 × 優れた通気性
国土交通省の不燃認定、Fフォースターを標準とする安全素材
特殊形状の大型公共施設の
防音材なら
ユニックス
ポアル
ポアル
引用元名:ユニックス(https://www.unix-coltd.co.jp)
大型公共施設の実績多数(プール壁・天井、遊技場、展示場など)
1.3mm、2.0kg/㎡と薄手で軽量、湾曲や波型にも自由自在に加工可能
耐水性が高く給水による性能低下が少ない
道路・鉄道の騒音に特化した
防音材なら
日鉄神鋼建材
エコキューオン
エコキューオン
引用元名:日鉄神鋼建材(https://www.shinkokenzai.co.jp)
道路・鉄道に特化した防音材の豊富な製品ラインナップ
複層式のアルミ板防音材で、幅広い周波数をとらえて吸音
様々な種類の車両用防護柵にも既設・新設問わず低層の防音壁設置が可能

【選定基準】
  2021年12月16日(木)時点、Google検索で「防音材 メーカー」で上位表示していた52社から、「防音材の品質について受賞歴(※)」があり、「対応できる周波数や騒音レベルの数値測定を公表」しているメーカーの中から選定。
「受賞歴」「数値測定を公表」しているメーカーの中ではそれぞれ…
・静科:19つのラインナップを揃え、一番製品のバリエーションが多く、対応範囲が広い
・ユニックス:大型公共施設の事例掲載が最多(2021年12月16日(木)時点)
・日鉄神鋼建材:道路・鉄道に特化した防音材のラインナップ
(※)防音材の品質で第三者機関から受賞されている(デザイン受賞は除く)