排気ファン・ダクトとは、汚れた空気や熱気を外に排出する設備のことです。工場や商業施設など、気密性の高い大型の建物に設置されており、排気を外に出す際のダクトの振動音、ファンの回転音が常に生じています。その上、汚れや破損などによって「キュルキュル」「ガタガタ」といった異音を発することが少なくありません。飲食店などでは夜間でも常に排気ダクトを稼働させるため、騒音トラブルに繋がりやすくなっています。
ダクトの騒音が一定のリズムを打つように聞こえる場合、ファンの軸受の老朽化による不正な回転が原因と考えられます。
軸受の寿命は10~15年ほどとされていますが、飲食店などのように長時間ダクトを使用する環境の場合、10年を待たずに寿命が訪れることもあるのでご注意ください。
キュルキュルとした鳴くような高い音が発生している場合、ファンを回転させる部品の一部、ファンベルトが摩耗していることが考えられます。
もしファンベルトの摩耗が原因の騒音であれば、新しいファンベルトの交換することで騒音が解消します。
ガタガタとした振動音が発生している場合、ダクト自体の破損が疑われます。送風機に何らかの異常が発生している際に発生する傾向のある騒音で、騒音と同時に風量の異常などが確認されることもあります。
放置すればダクトが使い物にならなくなる恐れがあることから、早急に業者へ確認を依頼したほうが良いでしょう。
人間の耳は周波数別に異なる感度を持っていて、同じ音の大きさでも、100Hzの音と2,000Hzの音では「うるささ」が違います。騒音対策を行う場合には、音の大きさだけでなく、その機械がどんな音を発するかを良く確認し、特性に合わせた対策を行わなくてはなりません。
ファンの騒音対策ではターボファン、多翼ファン、軸流ファンなど、形によって騒音の現れ方が異なるので、機器のメカニックや騒音の発生原因を充分に把握した上で対策を行いましょう。
排気口の開口寸法に合わせて、ダクトサイレンサーを作製しました。既存ダクトへ取り付けることにより、排気されるまでに防音パネルに騒音が触れ、吸音される仕組みとなっています。開口部から長さを延長させるイメージで、ダクト本体を覆わない分、設置スペースを最小限に抑えることができました。
排気ファン(ダクト騒音)による近隣住民への騒音対策のため、防音対策を導入した事例です。13dBの防音効果(施工前71dB 施工後58dB)が確認できました。お客様からも「非常に静かになり近隣の方への対策として十分な効果を得られました」と評価を得ています。
排気を外に出す際のダクトの振動音、ファンの回転音が騒音になりやすい排気ファンやダクト。対策としては、防音材で囲んだり、サイレンサーを設置するなどの方法があります。
防音専門メーカーの中には、騒音源の現地調査や分析を行った上で提案を行ってくれるところもあるので、対策にお悩みの場合は相談してみて下さい。
防音力の高い防音材メーカーをお探しの方へおすすめ!①防音材の品質で第三者機関から受賞されている、②対応できる周波数や騒音レベルの数値測定をし、それを公表している、という2つの基準から、防音材メーカー3社を厳選しました。それぞれ、得意な建物別に分類してご紹介します。
【選定基準】
2021年12月16日(木)時点、Google検索で「防音材 メーカー」で上位表示していた52社から、「防音材の品質について受賞歴(※)」があり、「対応できる周波数や騒音レベルの数値測定を公表」しているメーカーの中から選定。
「受賞歴」「数値測定を公表」しているメーカーの中ではそれぞれ…
・静科:19つのラインナップを揃え、一番製品のバリエーションが多く、対応範囲が広い
・ユニックス:大型公共施設の事例掲載が最多(2021年12月16日(木)時点)
・日鉄神鋼建材:道路・鉄道に特化した防音材のラインナップ
(※)防音材の品質で第三者機関から受賞されている(デザイン受賞は除く)