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窓から音が伝わる理由

一度外からの音が気になりだすと、1日中その音が気になってしまうことがあります。同様に、家の中の会話やテレビの音も、外に漏れていないか気になる方が多いのではないでしょうか。外からの音が侵入しやすく音が漏れやすいのが、窓です。窓は壁と比べると厚みが少なく、ガラスだけなので音が伝わりやすい場所です。しかも、窓には開閉をスムーズに行うための隙間が設けられており、その隙間からも音が伝わってしまいます。風が強い時には、すき間風の音が気になることもあるでしょう。

外の車や電車の音、隣の家のテレビの音など、窓から伝わる音はさまざまです。窓から音が伝わるのを防ぐには、窓の遮音性を高めることが重要になります。

隙間風が起きる理由

窓のサッシには、枠に気密部品のパッキンなどが取り付けられています。そのパッキンと枠の間を空気が通り抜けるときに、隙間が生じることで室内外に圧力差が起き、ピューピューと音が鳴ることがあります。これが隙間風の音が鳴る原因です。

ガラスもサッシも対策が必要

窓はサッシとガラスの組み合わせで構成されていて、防音対策をするならガラスだけでなくサッシにも行う必要があります。窓から侵入する騒音は、窓ガラスから伝わるものよりサッシの隙間から入り込む方が圧倒的に多いからです。

窓の開け閉めをスムーズにするため、サッシの下枠の中に戸車が入っています。外から見ると隙間がないように見えますが、この戸車のところが隙間になっていてそこから騒音が通りやすくなっているのです。サッシの隙間対策をすることで防音対策になるでしょう。

窓の防音対策

隙間にテープを貼る

窓の隙間にテープを貼り、隙間をなくすことで防音対策ができます。すきまテープは100均などでも手軽に購入でき、貼り付けるのに手間もかかりません。ただし、隙間にテープを張ってしまうと、窓の開閉に支障をきたすことがあります。すきまテープは頻繁に開閉する窓には向いていません。

遮音カーテンを使う

遮音カーテンは、音を遮断する効果に優れたカーテンです。遮音カーテンの中にもいろんな種類があり、用途に応じて選ぶことができます。遮音カーテンは通常のカーテンとしても利用ができるので、お部屋のデザインに合わせて選びましょう。

シートやパネルを貼る

窓の内側に貼り付けるシートやパネルも防音対策に効果的です。グラスウールやポリエチレン製のものなど、さまざまな種類のものがあります。シートやパネルは遮音性には優れていますが、窓に貼り付けると採光性が失われてしまいます。日中使用しない部屋には適していますが、リビングなどでは部屋が暗くなってしまうので注意しましょう。

シートを選ぶ際の注意点

ただし、シートを選ぶ際には注意点があります。以下のようなシートは遮音性能があまりないため、選ばないようにしましょう。

  • プチプチシート

引越しや壊れ物を発送する際に使用される気泡緩衝材シートであるプチプチシートは、遮音性がないので窓の防音効果は期待できません。プチプチシートで防音対策をする場合には、何枚か重ねて窓に貼り付け、その上に厚い段ボールなどを貼り付けて密閉する必要があります。

実際にここまで行ってしまうと、窓から採光できない上換気もできず、窓としての働きが失われてしまうことに。よって、プチプチシートを防音目的で窓に貼ることは止めておきましょう。

  • 飛散防止ガラスフィルム

飛散防止ガラスフィルムは、厚さが1㎜に満たないため遮音効果はほぼありません。飛散防止ガラスフィルムには、名前のとおりガラスが割れたときの破片がまわりに飛び散るのを防ぐ役割があります。

ただし、網入りの窓ガラスやペアガラスに直接貼ってしまうと熱割れを起こす可能性も。もし賃貸住宅で勝手にフィルムを貼ってガラスが割れてしまったら、入居者全額負担の原状回復が必要になります。

  • 遮音シート

2.0kg/㎡の遮音シートの場合、窓用透明防音シートを少し下回る程度の遮音性能があります。しかし遮音シートは不透明なため、窓に貼ってしまうと採光や眺望は完全に失われることに。完全遮光したい場合以外は、やめておいた方がよいでしょう。

そもそも遮音シートは、通常石膏ボードと組み合わせて遮音材として使用される「建材」です。重量もあり窓にはおすすめできませんが、壁の防音対策にはある程度有効な資材です。

サッシや窓を二重にする

窓のリフォーム工事を行い、サッシや窓を二重にするのも効果的です。窓が二重になることで音が浸入する隙間を無くし、遮音効果を発揮します。二重窓は断熱性能にも優れているため、冬の寒さ対策や結露対策にも効果的です。

ただし、窓を二重にすると出入りするために2回開閉しなければいけず、面倒である点がデメリットと言えます。

また、窓ガラスを遮音性能の高いものへ交換するのもよいでしょう。遮音性の高い窓ガラスには、ガラスの間に特殊な中間膜を挟んだ「防音ガラス」や、ガラスの中間層が真空のペアガラスである「真空ガラス」などがあります。ただし、古いサッシで気密性が弱まっている場合はその性能が十分に発揮できないため、サッシも交換する必要があるかもしれません。

戸車の調整ネジを回す

窓のサッシの側面には、戸車と呼ばれる調整ネジがついています。戸車をドライバーで右に回すとサッシが上がるので、少しずつネジを回して調節しましょう。戸車を調節する前に、サッシの側面上部にある外れ止めを緩めてから調節を行います。サッシを上げ過ぎた時は、ねじを左に回して高さを調節してください。

サッシの側面には、ネジが2つついています。どちらのネジが分からないときは、片方のネジを少しずつ回してみて判断してください。調節ネジは一気に回すのではなく、慎重に行いましょう。

気密ピースを調整する

気密ピースとは、室内の気密性を保つための部品です。気密ピースは、窓の戸が重なる部分にあります。窓のすき間風が気になる場合、気密ピースとサッシの枠に隙間があることが考えられます。

まずはサッシの側面下部にある気密ピースのネジを左に回しましょう。ネジを緩めたら気密ピースを下げて、枠にぴったりつくように調節します。気密ピースの調整ができたらネジを右に回り、しっかり固定して完成です。

気密ピースは室内側と室外側にあるので、両方とも同じように調整してください。

クレセント錠の高さを変える

クレセント錠が劣化すると、ネジが回しづらくなりロックがしにくくなることがあります。クレセント錠をかけている状態でサッシが動くときは、クレセント錠の高さを変えて調整する必要があります。

ドライバーで調節ネジを緩めると、クレセント錠と受けの部分が動きます。しっかりかみ合う状態に調整して、ネジを締めなおしてみましょう。

劣化でクレセント錠が回らなくなったときは、新しいものに交換することをおすすめします。

換気小窓を開ける

サッシの上に換気小窓があるときは、少し開けることで室内の気密性を下げることができます。気密性が下がると隙間風を無くすことができるので、風による音は気にならなくなるでしょう。

しかし、換気小窓を開けると花粉やPM2.5が入ってきたり、虫が入ってきたりすることが気になります。エアコンの効率も低下してしまうので、換気小窓を開けるのは窓のすき間風の音が気になる時だけにしておきましょう。

窓の「防音材」での対策事例

寝室の防音対策

近所のゴルフ練習場や電車の音が気になるため、寝室で防音対策を行った事例です。窓に厚み50㎜の防音材を立てかけ、騒音を軽減させています。隣の対策をしていない部屋と比較すると、明らかに静かになったことが分かります。

ピアノのための防音対策

ピアノの音が外に漏れないように、50mmの暑さの防音材を採用しました。窓の大きさピッタリに切った防音材をはめ込むことで、ピアノの音漏れを軽減することができました。防音材を使用することで、二重窓にするよりもコストを抑えることができます。

編集チームまとめ

家の中で音漏れが気になる窓。生活音やテレビの音、楽器の音などの音漏れを防ぐには、防音材を使用したり、窓を二重にすることが有効です。線路が近くにあったり大きな通りが面している家では、外部の音の侵入も防いでくれます。窓のすき間風の音も、しっかりと対策を取れば大幅に軽減することができるでしょう。

防音専門メーカーに相談をすれば、気になる音の原因を調査したうえで適した提案をしてくれます。家の中で快適に過ごすためにも、外部への戸漏れを防ぐためにも、適切な防音対策をしましょう。

騒音の苦情しらず!
高品質な防音材メーカー3選

防音力の高い防音材メーカーをお探しの方へおすすめ!①防音材の品質で第三者機関から受賞されている、②対応できる周波数や騒音レベルの数値測定をし、それを公表している、という2つの基準から、防音材メーカー3社を厳選しました。それぞれ、得意な建物別に分類してご紹介します。

マンション・ビル・商業施設・
⼯場の防音材なら
静科
⼀人静
⼀人静
引用元名:静科(https://www.hitori-shizuka.jp)
     
天井材・壁材・床材・内装材・室外機と幅広いラインナップで騒音源に合わせて対応
複数の受賞歴が物語る、高い遮音性・吸音性 × 優れた通気性
国土交通省の不燃認定、Fフォースターを標準とする安全素材
特殊形状の大型公共施設の
防音材なら
ユニックス
ポアル
ポアル
引用元名:ユニックス(https://www.unix-coltd.co.jp)
大型公共施設の実績多数(プール壁・天井、遊技場、展示場など)
1.3mm、2.0kg/㎡と薄手で軽量、湾曲や波型にも自由自在に加工可能
耐水性が高く給水による性能低下が少ない
道路・鉄道の騒音に特化した
防音材なら
日鉄神鋼建材
エコキューオン
エコキューオン
引用元名:日鉄神鋼建材(https://www.shinkokenzai.co.jp)
道路・鉄道に特化した防音材の豊富な製品ラインナップ
複層式のアルミ板防音材で、幅広い周波数をとらえて吸音
様々な種類の車両用防護柵にも既設・新設問わず低層の防音壁設置が可能

【選定基準】
  2021年12月16日(木)時点、Google検索で「防音材 メーカー」で上位表示していた52社から、「防音材の品質について受賞歴(※)」があり、「対応できる周波数や騒音レベルの数値測定を公表」しているメーカーの中から選定。
「受賞歴」「数値測定を公表」しているメーカーの中ではそれぞれ…
・静科:19つのラインナップを揃え、一番製品のバリエーションが多く、対応範囲が広い
・ユニックス:大型公共施設の事例掲載が最多(2021年12月16日(木)時点)
・日鉄神鋼建材:道路・鉄道に特化した防音材のラインナップ
(※)防音材の品質で第三者機関から受賞されている(デザイン受賞は除く)