動物にもよりますが、猫や犬は1日に何度も鳴いたり吠えたりするものです。しかし、それが近隣など周囲の家の人にしてみれば、騒音になっていないとも限りません。ここでは、鳴き声など、ペットの出す騒音と、その防音対策について考えてみたいと思います。
猫や犬の鳴き声をほかの音と比較すると、どの程度の大きさなのでしょうか。
音の大きさを表すdB(デシベル)という単位を使ってご説明しましょう。
まずは猫から。個体差や、鳴き方にもよりますが、その声の大きさは75dB程。これは、テレビを大音量にしたときよりも大きな音となります。
それでは、次に犬。犬と言えば遠吠えをする習性があり、その鳴き声は90~100dBと猫よりも大きめです。
比較例として、パチンコ店の騒音が80~90dB。地下鉄が90~110dB程度です。
つまり犬の鳴き声はこれらに相当するほど大きいものとなります。
猫や犬以外で、鳴き声が大きいと言えば、どんな動物を皆さんは思い浮かべるでしょうか。
まず、ニワトリが頭に浮かんだ人も多いことでしょう。オンドリが「コケコッコー!」と高く鳴く、あの声の大きさは約100dB。
低い声では、ライオンの吠える声が約115dBで、ゾウがそれを上回る約117dB。ジェット機の出す騒音が110~120dBですから、匹敵する大きさです。
そのさらに上を行くのが中南米に生息するホエザルです。140dBとも言われる鳴き声は、落雷が轟くときの130dBという音量を大きく超えるのだから驚きです。
参照元:環境スペース公式(https://www.soundzone.jp/ブログ/10692/)
近所迷惑にならないためという理由のほかにも、動物を飼育する上で防音対策したほうがいいわけがあります。それは猫や犬など、動物にストレスを与える外からの騒音です。特に大きな音やテンポの速いリズムが聞こえるといった環境は、動物のストレスになりがち。窓の外からは大型トラックの走行音や救急車のサイレン、知らない人の話し声などさまざまな音が聞こえてきます。飼っている動物がストレスを感じないよう、配慮しましょう。
今の時代には猫カフェや、ペットと一緒に泊まれる宿、ペット可の飲食店など、たくさんの施設が見られます。こうした施設で気になるのがやはり猫や犬の鳴き声。どのような防音対策が必要とされるでしょうか。
手軽にできる防音対策の1つが、壁に吸音材を貼るという方法です。吸音材はその名の通り、音を吸収する素材からできており、取り扱いやすく、壁などに貼りつけて使用します。
都市部などを中心に防音対策への意識が高まっていることから、需要が見込まれ、現在ではその種類も豊富で素材もたくさん。
パネル状であることから、写真やイラストを印刷したりと、部屋の雰囲気を損なわないようなデザイン性の高さが魅力となっています。
吸音材とともに併用したいのが、やはり手軽な防音対策として知られる遮音カーテンです。
外への音漏れは窓のサッシにある隙間などが原因となっていることが多く、遮音カーテンを使用することである程度の防音になります。
コストがかからないのがメリットですが、カーテンですから閉めてしまうと日差しが部屋に入らなくなってしまいます。
また、安い値段だと、遮音効果をあまり発揮しないことも。
やはりほかの防音対策と併用するのがおすすめです。
声の大きい大型犬などを飼っている場合、窓からの音漏れをもっとしっかりと防ぎたいときには、二重窓(内窓)を設置しましょう。
二重窓は外窓の中にもう1つの窓、内窓を取り付ける構造となっており、設置には防音工事業者などによる施行が必要です。
と言っても、窓にサッシを取り付ける工事ですから大がかりではなく、短時間で済みます。
防音工事の中ではコストも低く、防音効果だけでなく高い断熱効果を得られるのがポイント。
開閉する仕組みになっているため、窓と同様にドアにも隙間があります。玄関ドアなど、その隙間から外への音漏れが気になる際は、防音ドアにすることで防ぐことができます。
メーカーにもよりますが、防音ドアは縁をグルリと囲むゴムパッキンが、閉じたときにつぶれることで隙間をなくし、気密性と防音性を高める仕組みになっています。
ただし、窓と同様、賃貸の場合は勝手にドアを交換できないので注意が必要です。
猫や犬は時として、大きな鳴き声を上げて騒ぐことがあります。こうした鳴き声は厳しくしつけたり叱ることでなくすこともできますが、逆効果であったり、動物たちのストレスにつながることも。
何度も注意を繰り返したり、猫や犬の鳴き声が近所迷惑にならないか気になったりする場合には、防音対策はほどこすことも大事です。
また、防音対策をほどこしたほうが、動物たちや飼育する側も周囲に余計な気兼ねをすることなく、ストレスフリーに過ごすことができるはずです。
防音力の高い防音材メーカーをお探しの方へおすすめ!①防音材の品質で第三者機関から受賞されている、②対応できる周波数や騒音レベルの数値測定をし、それを公表している、という2つの基準から、防音材メーカー3社を厳選しました。それぞれ、得意な建物別に分類してご紹介します。
【選定基準】
2021年12月16日(木)時点、Google検索で「防音材 メーカー」で上位表示していた52社から、「防音材の品質について受賞歴(※)」があり、「対応できる周波数や騒音レベルの数値測定を公表」しているメーカーの中から選定。
「受賞歴」「数値測定を公表」しているメーカーの中ではそれぞれ…
・静科:19つのラインナップを揃え、一番製品のバリエーションが多く、対応範囲が広い
・ユニックス:大型公共施設の事例掲載が最多(2021年12月16日(木)時点)
・日鉄神鋼建材:道路・鉄道に特化した防音材のラインナップ
(※)防音材の品質で第三者機関から受賞されている(デザイン受賞は除く)