洗浄機(高圧洗浄機)の騒音レベルは製品によって異なります。dBの範囲は、20dB台~70dB台までと幅が広め。特に多いレベルが60~79dBとなるようです。
ちなみに60db台と言えば、洗濯機や掃除機、乗用車の車内ほどの騒音。70dB台と言えば、セミの鳴き声や騒がしい街頭ほどの騒音。いずれも、大きな声を出さなければ会話が難しいくらいの騒音です。
近隣に迷惑をかけずに洗浄機を使うためには、なるべく騒音を抑えたいところです。ただし、静音性にこだわり過ぎて、肝心の洗浄機能が低下してしまっては本末転倒になります。
騒音と洗浄機能の両面を見て、バランスの良い製品を選ぶようにしたいものです。
防音パネルとは、防音性の高い防音壁で製作したボックス型の防音装置です。洗浄機の本体にボックスをかぶせる要領で使用します。
一定の防音効果は期待できますが、騒音を完全に防ぐことはできません。また、4枚の防音壁を自分で組み立てて作るため、使えるようになるまでにやや手間がかかります。費用の目安は約6万円です。
防音パーテーションとは、吸音材などで作られたコの字型の間仕切りのこと。高圧洗浄機の場合、コの字の開口方向を自宅に向ける形で、その中に洗浄機を収めれば、近隣への防音効果は期待できます。より高い防音性を確保するためには、天井部分も遮音性のある何らかの素材で閉じたほうが良いかもしれません。
費用の目安は約2万円。天井部分に防音材などを設置すれば、追加で5,000円程度がかかります。
騒音レベルが93db(カラオケ店レベル)という音を出す超音波洗浄機。通常は専用の防音ボックスを作るなどして対応しますが、少しでもコストを抑えて手軽に対策する方法として、既存の洗浄機用の箱(防音仕様ではない)の内側に、高音域の吸音性が高い防音素材を貼り付けました。結果、騒音は93dBから83dB(電車の車内レベル)まで落とすことに成功。低コストで洗浄機の防音対策をDIYした事例です。
洗浄機のタイプによっては、近隣の迷惑となる大きな音を発生させる製品もあります。工場内でのみ使用する場合であっても、あまりに大きな騒音が発生しては耳障りです。必要に応じ、適切な防音対策を行うことが大切でしょう。
ただし、お使いの洗浄機に対し、どのような対策が適切で、どのような基材を用意すべきかは、素人では判断が難しいものです。洗浄機の防音対策を行う場合には、使用中の洗浄機の特性を把握して適切な方法を提案してくれる防音専門メーカーに相談するようおすすめします。
防音力の高い防音材メーカーをお探しの方へおすすめ!①防音材の品質で第三者機関から受賞されている、②対応できる周波数や騒音レベルの数値測定をし、それを公表している、という2つの基準から、防音材メーカー3社を厳選しました。それぞれ、得意な建物別に分類してご紹介します。
【選定基準】
2021年12月16日(木)時点、Google検索で「防音材 メーカー」で上位表示していた52社から、「防音材の品質について受賞歴(※)」があり、「対応できる周波数や騒音レベルの数値測定を公表」しているメーカーの中から選定。
「受賞歴」「数値測定を公表」しているメーカーの中ではそれぞれ…
・静科:19つのラインナップを揃え、一番製品のバリエーションが多く、対応範囲が広い
・ユニックス:大型公共施設の事例掲載が最多(2021年12月16日(木)時点)
・日鉄神鋼建材:道路・鉄道に特化した防音材のラインナップ
(※)防音材の品質で第三者機関から受賞されている(デザイン受賞は除く)